2011年6月21日火曜日

たんぽぽ舎より 地震と原発事故情報その98

      ◆ 地震と原発事故情報 その98 ◆

          3つの情報をお知らせします(6月18日)

    ★1.『本当に電力危機は来るのか?-実は電気は足りている。
          自家発電6000万キロワット。
         「燃料代で毎月1000円増」は起こらない。
          6月21日講演会のお誘い』
    ★2.『海江田大臣&与謝野大臣の事務所に
           原発再開を許さない抗議申し入れ!』
    ★3.『樋口健二さん2回連続講座(7/9,7/24)のご案内』






★1.本当に電力危機は来るのか?-実は電気は足りている。
     自家発電6000万キロワット。
     「燃料代で毎月1000円増」は起こらない。
     6月21日講演会のお誘い
                          山崎久隆

イ. 何もしなくても、実は電気は足りている。別に今すぐ太陽光や風力が原発
を代替する必要などは無い。特に今年夏に向けて急ピッチで建設されているガス
タービン発電所は、あっという間に百万キロワット以上を確保できる見通しとい
う。
 休止火力の立ち上げも見込めるし、なによりも昨年までは電力会社の設備が余
剰だったためコスト高になっていた自家発電全国6000万キロワットがフル稼働す
るだろう。自社の余剰分を高く東電などに売ろうと、各社は売り込みをかける。
これで電気料金が高くなると言っても実際には東電などの火力設備の費用以上に
は燃料代はならないのだから、消費者にとってはたいした問題では無い。東電の
利益が減るだけのこと。
ロ.まんいち、火力の燃料が市場で高騰するというのならば、90日分貯蔵してい
る国家石油備蓄基地を開放すれば良いことで、「燃料代で毎月1000円増」などと
いうことは起こさないで済む。日本の石油消費量の増加を見込んだ先物取引市場
への投機資金の流入くらいしか懸念材料は無いのだから、こんなものは石油備蓄
の開放で解決する。高い石油を見込んだ投機資金は、価格が上がらないとなれば
すぐに逃げていく。為替介入などよりもずっと簡単だ。この場合にだけ、低価格
(もちろん買った価格でということ)で電力会社と自家発電企業に国が売却すれば
良い。
ハ.そして、本当に電力が逼迫するというのならば「緊急時調整契約」を発動す
れば良いこと。「事前の連絡により、3時間以上継続して契約電力の20%以上ま
たは1000kW以上の調整をできる」のだから、何ら問題は無い。そのための需給調
整契約なのだから。東電管内でも2003年などに発動したことがある。
東電管内だけで少なくても100万キロワットピークを下げることが出来るという。
ニ.省エネ家電もLED照明も売れている。省エネがビジネスチャンスになった
企業もたくさんある。電気が使えなければ経済が冷え込むどころか、新たな課題
を前に、それをビジネスチャンスに結びつけようと皆一生懸命考え始めている。
一過性では無く、世界への投資となるからだ。一体どんな問題があるというのだ
ろう。悲鳴をあげるように経団連などが騒いでいるが、彼らには巨大資本の上に
あぐらをかき、さしたる技術も知恵も無いくせに政財界に大きな力を行使し、既
得権益を維持してきたが、これの喪失を恐れているに過ぎない。そんな既得権益
を破壊してしまえば、むしろ大多数の企業にとっては遙かに大きなチャンスの到
来になるだろう。
ホ.このような実態に、6月21日(火)には迫ります。どうぞお越しください。
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        6月21日(火)講演会のお誘い

  ★山崎久隆さん『今夏の電気は足りている!』
          電力不足キャンペーンのカラクリ・ゴマ化しを斬る
          原発推進側のデータをもとに説明します。
  ★横関彩子さん『ふつうの主婦が放射能を測定した』

 日時:6月21日(火)19:00~21:00  資料代:1000円
 会場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
 主催:「スペースたんぽぽ」


★2.「海江田大臣&与謝野大臣の事務所に原発再開を許さない抗議申し入れ!」

 6月18日、小雨の中約50人で海江田万里経済産業大臣と与謝野薫経済財政政
担当大臣の事務所に抗議申し入れ書を渡しに行きました。
原発停止が相次ぐ中、それに逆行するかのように海江田大臣が『各地の原発は津
波への安全対策をとっており、再稼働は問題ないと認識している。なるべく早く
地元の理解を得て再稼働させるために国が責任を持って勧めたい。』と発言した
ことに抗議するためです。また、彼の事務所のすぐ近くに「原発事故は天災だか
ら仕方ない」などと発言した与謝野大臣の事務所もあるためです。
 小雨の中、JR四ッ谷駅前に約50人が集合。道行く人に1時間アピールしなが
らチラシを配り、最後は何と浜岡原発停止訴訟団の弁護士の方が合流し、熱いア
ピール! そして道を歩いて四谷三丁目にある海江田事務所へ。何度電話しても
海江田は出ず、警察が何の法的根拠も無く厳重に入口を封鎖し入れさせません。
「大臣から頼まれた」と言っており、市民の声を聞く気が全くありません。それ
でも交渉の末、2人でビル内に入り、ポストに申し入れ文とみんなで書いた抗議
の寄せ書きを投函し、みんなで抗議のシュプレヒコール。
 そして同じ新宿通り沿いにある与謝野事務所にも向かいます。アポイントは取
っていました。
しかしまたも警察が入口を封鎖。そこで何人かで事務所に行くも、アポを取った
のに本人はいませんでした。そこでポストへ投函し、最後に彼らの選挙区である
近くのマンションへチラシを渡して回りました。
海江田さん、与謝野さん、原発再開は許さないよ!

詳細な報告、東電前アクションのこれからの予定はブログをぜひ!
   http://toudenmaeaction.blogspot.com/


★3.樋口健二さん『被曝者列島・公害列島 日本』
   2回連続講座(7/9,7/24)のご案内

 収拾のつかない福島第一原発事故。際限なく増え続ける被曝労働。原発下請け
労働者や公害被害者などに寄り添い、その差別構造を告発し続ける樋口健二さん
のお話を聞いて、社会的弱者に矛盾をしわ寄せする日本社会について考える。
労働者たちを使い捨てる原発社会に未来のないのは必然的である」と樋口さん
は言い切る。

第1回7月9日(土)午後2時~5時(1時半開場)
●「被曝労働は巨大原子力産業のアキレス腱」
 平時でも労働者の被曝なしには成り立たない原発。あってはならない存在では
ないか。すでに日本の被曝労働者は約50万人。被曝問題がアキレス腱だからこそ、
多重下請け構造の下、被曝労働者の存在は闇から闇に葬られてきたのだ。

第2回7月24日(日)午後2時~5時(1時半開場)
●「なかったことにされた被曝、労働災害、公害、環境破壊」
 労働者や住民の命を削り、それをなかったことにしてきた日本社会の構造的差
別について問い直す。樋口さんの長年の取材に基づく被曝問題、公害問題などを
歴史的にたどりながら、今後、私たちはどのような社会をめざすのかを考える。

          ※樋口健二さんの紹介
報道写真家。四日市喘息をはじめとする公害や原発被曝労働等の取材で知られる
日本写真芸術専門学校副校長、日本ジャーナリスト専門学校客員講師、日本写真
家協会会員、世界核写真家ギルド会員。
著書:『闇に消される原発被曝者』八月書館、『これが原発だ カメラがとらえ
た被曝者(岩波ジュニア新書)』岩波書店、『日本破壊列島1970-1990』三一書房、
『はじまりの場所 日本の沸点』こぶし書房、『環境破壊の衝撃1966-2007 (新風
舎文庫)』新風舎、『原発 1973年~1995年 樋口健二写真集』三一書房、『樋口
健二報道写真集成―日本列島'66‐'05』こぶし書房、など多数。

参加費:1回1000円
会 場:「スペースたんぽぽ」
     「スペースたんぽぽ」はたんぽぽ舎が入っているビルの4階です。
主 催:「スペースたんぽぽ」
問い合わせ:たんぽぽ舎
           〒101-0061 千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
                      TEL:03-3238-9035  FAX:03-3238-0797
                      HP http://www.tanpoposya.net/

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